踊ってから考える

エンターテインメント過剰摂取記録

『メサイア-月詠乃刻-』を観た。

※爆裂にネタバレしているので、未見の人は読まないで欲しいし、最初からメサイアを観て欲しい。メサイアを、観て欲しい(真顔)









 

チケットを譲って頂いて、ついに生でメサイアを観てきたぞ!
(今までのメサイアは映像作品を貸して頂いて暁まで摂取済)

やっぱ生で観ると空気感が違いますよね。あと、本編とカテコの高低差で耳キーンってなる。
21日ソワレのカテコ挨拶は志倉役の大澄賢也氏だったわけですが、自作の志倉缶バッジを客席に配ってて、完全優勝してた。



まあ、それは置いておいて、本編の方なんですけど。
取り敢えず、ナイトメアの正体に三栖さんを期待したのは極夜の亡霊なので許して欲しい。
いや!だって!三栖さんもそういうこと言ってたじゃん!?誰もが平等な世界を作る、究極の平等を目指すって言ってたじゃん!?
結局、ナイトメアは有賀(囚われて命じられてる状態ではあるが)だったわけですけども。
悠久を観ていないので、有賀と加々美の卒業ミッションがどうだったかがわからないのですが、加々美めちゃくちゃ大人になってるなーとは思いましたね…
サクラと候補生との差と言うか、サクラになるということが体現されてる感じでめちゃくちゃ良かったです。
メサイアである有賀を救うため、指令を放棄していいのか?と言うのはあるんですが、義務としてミッションをこなすサクラの権利がメサイアを救うことなら、権利が優先される世界ではあって欲しい。一嶋係長もそこまで鬼ではないはずだ。

月詠の座長(主演)は加々美いつき(杉江大志)なわけですが、本編を観ると影の主役と言うか、話の内容的には御池万夜と柚木小太郎の話でもあって、まさかあんな結末とは…!
終演後に月詠は鋼や暁へのオマージュと思えるところが結構あるよねって話にもなったんですが、鋼や暁とは違った形で二人はメサイアになったんだな…と言うか。

今回のキャッチコピーが

生きる
死ぬ
たった一人の神になる

だったわけじゃないですか。
本編でも神とは何か、神になるとは何か、太陽と月に擬えて出て来ていて、メサイアって自分にとっての太陽と出会う(そして自分は月であると思う)ことなのかなーと言うか。
照る日の杜のシーンで天照と月読の話の太陽が沈めば月が出て、月が沈めば太陽が出る、つまりそうして世界が回っていくと言うか。
小太郎が万夜を太陽としていたように、万夜も小太郎を太陽だと思っていて、それがああいう結末を迎えて、あのキャッチコピーは、

生きる
死ぬ
(相手にとって)たった一人の(或いはたった一人で)神になる

ってことだったのかな、と。
これは白崎護と悠里淮斗の結末にも通じるとは思うんですけど、太陽と月が一つになって神(メサイア)になるってことなのかなーと思ったと同時に三栖さんと周の外伝が「極夜」であったことに震える…!


これ↓極夜を観た後に感想を纏めようとして放置してあったメモ帳に書いてあった感想なんですけど。

極夜→暁を観て思ったと言うか、再確認したんだけど、やっぱり三栖と周は[メサイア]の[影であり鏡]で[メサイアにはなれない二人]だったんだなあ。

これな。もう最早考察と言うか妄想なんですけど。
三栖さんと周がメサイアになれなかったのは三栖さんにとって周は太陽じゃなかったし、周にとっても三栖さんは太陽じゃなかったけど、それでも「明けない夜にもお前がいた」んだよ!
だから、二人の話は「極夜」なんだよ!

【極夜】
極夜(きょくや、英: polar night)とは、日中でも薄明か、太陽が沈んだ状態が続く現象のことをいい、厳密には太陽の光が当たる限界緯度である66.6度を超える南極圏や北極圏で起こる現象のことをいう。
Wikipedia先生より

白崎と悠里、万夜と小太郎は分かたれてなお、メサイアに救われたけど、周が救われなかったのはそういうことなんじゃないのか…!
太陽と月だとお互いに思い合うことで世界或いは神になり、メサイアになるってことなら、三栖さんと周は世界にも神にもなれないけれど、それでも隣に居るってことってことじゃないのか…!と、尊み…!

出ていない三栖と出ていない方の周に熱くなりすぎた。

出ている方の周ことグエンは相変わらず志倉次長改め志倉議員大好きで大変良いです。
グエンにとって志倉議員は理想の父親像なんだろうなって思うし、周は徐々に三栖さんに理想の父親像を重ねていったよな…ってすぐ三栖さんと周の話をしたがる奴ことワイ。
語りたがりなので、ついでに言うと三栖さんは劇中で「死んだ」とは言われてないので、ワンチャンあると思ってるから!!!
生きてる世界線(主にpixivで)探してるから!!!!!

すぐ話が三栖さんと周に逸れる。
今回の志倉議員、メサイアに出て来る大人(堤貴也から我妻、一嶋係長まで)の中では割とまともな部類だなって今回の加々美への対応を見ていて思う。
信念は貫くけど、融通が利かないわけではないと言うか。
まあ、その信念が今回は良い方向だったので良かったです(小並感)

照る日の杜関係で言うと穂波はな、中々辛い役どころだったな…太陽に憧れる月が太陽に成り代わろうとしたけど、太陽への憧れを捨てきれなかった苦悩が現れててね。
ある種のなんとも言えない滑稽さと言うか空回り感がな…!
及川の信仰と信仰を失った後の失望と暴走、あの冷静でいられない感じな…人が人を観る趣味をしていると目を伏せたくなる感情だからこそのわかる感ね…。

園之人に関しては、余りの重要役振りに村上幸平氏を拝むことしか出来ない…あれを稽古期間三日半で成し遂げるの、伝説の領域。
次に繋がる重要な役だし、もう一組の候補生コンビの雛森と小暮の銀の銃弾になりそうで…!

悠久を履修してないので、雛森の立ち位置と小暮が一嶋係長を毛嫌いしている理由がいまいち理解出来ていなかったけども、園之人と小暮の秘密が明かされたことにより、幻夜と更なる続編に期待が高まりますね。
なお、前売り券は会場にて買いました。ブロマイドはスークでした。

なんかもうめちゃくちゃ長いな。
いやでも月詠乃刻、はちゃめちゃに面白かったから…!
今回の製薬会社と新興宗教の結託とテロとかなんかこう妙にリアリティがあると言うか。
メサイアの世界観に現実が近付いてるのかもしれないけども…あり得なくはない世界線だよなって言う…
あと製薬会社が出て来たってことは病院の理事長になってる周ワンチャンあるんじゃない!?ワンチャンください!!!


結局最後まで三栖さんと周の話をしてしまったけども、結論としてはメサイア月詠乃刻、面白かったです!!!!!