踊ってから考える

エンターテインメント過剰摂取記録

『りさ子のガチ恋♡俳優沼』を観た。

※まあまあそこそこネタバレしてるよ!


f:id:kirie1202:20190424140849j:plain


初演の感想ブログを読んで、気になって気になって、小説版を買って読んだのがまさにちょうど一年前。
ついに『りさ子のガチ恋♡俳優沼』の再演を観劇して来たぞ……! 



公式サイトはこちら。


過去に書いた小説版の感想はこちら。はちゃめちゃにネタバレしてます。



元々舞台(初演)→小説→舞台(再演)なので、再演が発表されてから生で観るのめちゃくちゃ楽しみにしてたんですけど、これはもうヤバい……概念が殴ってくるぞ……。
内容の解像度的には小説版の方が高い*1んですけど、生で役者が演じているのを観るのは文字で読むのとはまた違った恐さがあると言うか。
わたしはここ数年でちょいちょい2.5舞台も見に行くようになったんですけど、行く会場と言えばキャパ800以上のハコばかりで、今回シアターモリエール*2初めてだったんですが、会場がもうこの話の舞台になりそうなと言うかですね、キャパ180のハコにフラスタがずらっと並んでて、フラスタの宛名札に宛先の役者さんからの返信が貼ってあって、なんかもう「ここがりさ子の世界……!」感が凄い。
ライブも2.5舞台もハコが小さい方が客からのフラスタ凄いよね……って開演する前から感慨深くなったりする。


約180席の客席は完売、当日券もない盛況ぶり。
19時開演の予定だったんですが、その5分くらい前かな?りさ子とりさ子の観劇仲間のたまちゃん、アリスが劇場の扉から客席に普通に入ってきて、たまちゃんはキャリーケース引いてる*3わ、アリスはオタク特有の笑い方ではしゃいでるわで、現実と虚構の区別が非常に曖昧なまま暗転、劇中劇『政権☆伝説』の千秋楽カーテンコールから始まるわけですが、もうな、読むのと観るのじゃリアリティが違うんすわ……小説版では脳内で思い浮かべてるから「はいはい、あるある」なんだけど、舞台で観ると「えっ、これこないだアイアで観なかった……?」みたいになるから生は怖い。
終演後のハイタッチ会からの客側の打ち上げと俳優側の打ち上げ、主演俳優のツイッターに対するメンションとリプ、更にそれらに対する裏垢愚痴垢の吐き出し……なんかもう「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」としか言いようがなくて、最早これは哲学(なお開始15分)


ツイッターでの発言を表現するのに、表垢やリプ専*4垢はそのまま顔出し、裏垢愚痴垢での発言は青いペストマスクを被ることで表してて、判りやすいし上手い。
鳥モチーフってところからなんだろうけど、ペストマスクってところがまた……黒く染まって死んでいくんだ……心が……黒く……染まっ……



りさ子たちの打ち上げの中で同担がやり玉に挙がる。どこに住んでるのか、ツイッターのアイコンやプロフィール、劇場での様子まで。このやりとりのリアリティたるや……終演後、このやりとりを1回も見たことも聞いたこともしたこともないオタクはいません!!!って感じでぶっ刺さる。
対する俳優側の打ち上げもツイッターやインスタには写真しか上がってないけど、多分こういう感じでやってるんだろうなーって言うのがわかるし、アップされた画像に対して、愚痴垢で「打ち上げ会場また同じかよ、凸されるんじゃない?」「同じ料理でみんな飽きてそー」とか、さては『政権☆伝説』の運営、信用ないな?って言うところまでわかるし、わかってしまう……
運営がksだとな、表に立ってるもんの評判も下がるからな……?(これは某運営に対する私怨が過分に含まれています)


りさ子は会社では聞かれたら答えるけど、積極的に趣味を話すタイプではないので、会社内でのやりとりは割とこんなもんだろうなーと思いつつ、カラオケでの上映会はおまおれ過ぎて、無の顔で観てしまいましたよね。
ついこないだクローズ*5の7時間半上映会やったばかりですからね……



りさ子の推しの翔太くんのバーイベ以降がこの舞台のキモ部分なのはわかってはいるんですが、やっぱり舞台版でもりさ子の言い分には1mmも共感は出来ないんですけど、舞台版を観てると、と言うかあの愚痴垢裏垢での内容を耳で聞くと言ってる人の感情と言うか、なんかこう「別にガチ恋じゃないし、付き合いたいとも思ってないけど、やっぱりカノバレは不快」が感じ取れると言うか。


これはわたしの独断と偏見による勝手な解釈と言うか思い込みなんですけど、「マジでガチ恋じゃないし、付き合いたいとも付き合えるとも思ってないけど、カノバレが不快」な層って一定数いると思ってて、その層はカノバレが流出*6とかじゃなくて、正式な手段(婚約や結婚発表)であっても不快と言うかモヤるのは、実際にいる俳優をある意味二次元的に消費していて、ずっとその人生を原作として楽しんでいたのに、ある日突然オリキャラの夢二次創作を見せられた感じじゃないのかなーと。
いや、その人の人生だから、オリキャラじゃなくて新キャラなんですけど、隠していれば隠しているほど登場が唐突過ぎたり、自分の考える原作の雰囲気に合ってなかったりで、公式との解釈違いと言うか、オリキャラ感が凄いのではないかと。
現実はpixivと違って地雷避け出来ないしね!


本作で翔太くんやるるちゃんが「俳優側も人間」って言ってる通り、実際に生きている人間の人生を娯楽として消費していることは重々承知していても、対象が人間であるからこそガチ恋してしまう人もいるし、対象が人間なのに物語の登場人物として消費してしまう人もいるので、本当に人が人を見る趣味って言うのはバランスが難しいな……と舞台版でも改めて思わされました。


りさ子はお金の掛け方とかあんまりバランスの良いタイプではないから、バランスを崩すと一気に暴走するタイプなんだけど、このキャラクター設定が絶妙で、「これは私だ」と「私はここまでじゃない」の狭間に立っていて、それがなんとも言えない恐怖を煽ってくる。
この話はあくまで「りさ子」の話だし、劇中でも「ファンの中の特定の一個人の暴走」ってことになってるけど、りさ子もたまちゃんもアリスも翔太くんもるるちゃんも明確なモデルがいるわけじゃないのにめちゃくちゃ「ぽい」、まさに概念の存在だから、きっとこういうことが実際に起きても驚かないくらいのリアリティがあって、それがまためちゃくちゃ怖い。


りさ子役の新垣里沙の演技もめちゃくちゃ絶妙で、あんなに顔が小さくてスタイル抜群なのに、りさ子の時はマジこんなオタクおるわ…って言うガチ恋の概念になってて、「世界は早く役者の新垣里沙を見付けて?」って感じだし、逆に小説版では匂わせ彼女の概念でしかなかったるるちゃんが実体*7を持つことに寄って、憎めない人間味のある女の子になっていて、内容は知っていても、舞台には舞台の楽しみがあるなーって。
初演は観てないのであれなんですが、感想を見る限り翔太くんもキャス変してかなり印象が変わった様子。
あと萩野崇氏がTop of イケオジで最高が過ぎる。病み気味のイケオジ、だーい好き!(cv:ハズキルーペ武井咲)


なんでも自分の好きな界隈と比較するのは良くないなとは思いつつ、この『りさ子のガチ恋♡俳優沼』はヴィジュアル系で言うとゴールデンボンバーの「†ザ・V系っぽい曲†」みたいな愛と敬意はあるけど、毒も持った既存の型に対するカウンターカルチャーみたいな感じだと思っていて、こういう舞台が出て来ることで所謂2.5次元舞台もある意味分岐点に来ているのかなあ、と。



舞台版の結末は小説版と少し変わっていて、『りさ子のガチ恋♡俳優沼』のカーテンコールに「りさ子」だけ出て来なくて、カーテンコールの後に舞台で翔太役の柏木佑介さんと「りさ子」がすれ違う。
りさ子の「頑張ってください」に「ありがとう」と返して、上手に下がる柏木さん。

「佑介くん、尊い……」と呟いて、舞台から降り、シアターモリエールの扉から出て行く「りさ子」





こっわ……!
舞台版の演出でここが一番怖かった。

「りさ子」は誰でもないのに、誰でもあって、どこにもいないのに、どこにでもいる。



『りさ子のガチ恋♡俳優沼』はまさに哲学であり、間違いなくホラー。



深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだーー

*1:りさ子の視点以外にるるちゃんや若手俳優のあっきーの視点があるので、物語の輪郭が掴みやすい

*2:ヴィジュアル系界隈で言ったら多分池袋サイバーみたいな位置付けの匂いがする

*3:ロッカーに預けずにキャリー引いてる理由は小説版では説明あるけど舞台版ではなかった

*4:リプ専って言うけど、発言に対する最初のコメントはメンションでそれに対するのがリプじゃなかったっけ?って思わんこともない

*5:クローズとクローズIIはマジマジすっげーエモの洪水なんで是非観てください、エクスプロードは虚無なので誰かと観ないと青いペストマスク被ることになるぞ!

*6:流出だと危機管理がどうの的な別方向での批判が出来るから判断しづらい

*7:演:椎名歩美さん

『Royz THE BEST 2009-2019』を買った話、或いは「好き」について。

ついにRoyzのアルバムを買った。

Royz/Royz THE BEST 2009-2019


ベースの公大くん(以下公D)が爆裂強火キリターだと知ってから、既に7年が経過*1している。
2019年になっても公DはAngeloのアルバムが出たり、ツアーが始まったりすると自分のバンドのツイートより先にAngeloの公式アカウントのツイートをRT*2したり、Angelo10周年のお祝いツイートを固定ツイにしたり、毎年のキリトの誕生日には0時ちょうどにお祝いツイートをしていて、変わらず強火を炸裂させている。
公Dのブログ*3を「キリト」や「Angelo」で検索を掛けるとかなりの記事が出て来るので、定期的に堪能している*4


特に、PIERROT復活ライブ後とVJSで挨拶した時のブログは胸アツである。

PIERROT復活ライブ後のブログ

VJSで挨拶した時のブログ



ついにキリトとプライベートで焼肉に行った時は勝手に赤飯を炊きたくなった。


キリターバンドマンと言えば、DIAURAのyo-ka(以下よかたん)が筆頭に上がるが、わたしはキリターバンドマンの中では公Dを爆推ししている。
公DはPIERROTもだが、今のキリトとAngeloが一番好きだと常々言ってくれるからだ。


自分の好きなものを好きだと言ってもらえたり、評価されているのをみるのは嬉しい。


最近はよかたん、公Dの他にもえんそくのぶうちゃんや0.1gの誤算の緑川くんなどもピエラーだったことを発言したりしているが、PIERROTが現役の頃、ピエラーであることを発言するバンドマンは他の同規模のバンド*5に比べて、はるかに少なかったように思う。
ピエラーを公言していたのはPsycho le CémuのAYAちゃん*6くらいじゃなかろうか。
※現ジャニーズアイランド社長*7がやべぇ強火のキリター*8と言う噂はまことしやかに囁かれていた。



PIERROT復活の時にVifにてPIERROT RESPECTという企画*9があったが、こんなにラー麺*10が居たのかと正直思った。

まあ、当時はバンドマンのパーソナルなことを知るには雑誌しかなかったし、今より雑誌に載るための壁が高かったこともあるので、知られていないラー麺も居ただろう。
それにAngeloが初めてバンド主催した2012年、今は無きSHOXXでキリトがギルガメッシュの左迅、Sadieの真緒と対談した際に「当時、仲の良いバンドがいなかったわけじゃなかったし、仲悪いと噂されたバンドもあったが、別に仲良いんで!って言って回るようなものでもなかった」的な発言をしており、キリト本人があまり先輩後輩とのエピソードを話すタイプ*11でもなかった。
PIERROTのスタンス的にもその方が良かったのだろうと今では思うけれど、別のバンドやバンドマンの後輩からの慕われエピソードを見ると「PIERROTはそういう話ないのかなあ」と思ったものだった。


そこに現れたのが公Dである。
冒頭にも書いたが、わたしがやべぇ強火のキリターバンドマンとして公Dを知ったのは2012年。PIERROTが解散してから6年が経っていて、Angeloも5人になった後だった。
当時、RoyzはTwitter*12をやっておらず、アメブロとなうがメインで、Angeloのツアーが始まったり、アルバムが発売されたりするとブログを見に行っては、変わらずの強火発言を楽しんでいた。
感謝は売上に貢献することで伝えたいタイプ*13バンギャルではあったが、ついつい買わずにここまで来てしまったので、ベスト盤発売のタイミングで「今こそ!」と初回盤を買いました。

前振りが長い。


Royzは結成10周年のバンドで動員も同年代のバンドの中でもかなり多い*14のではないかと思う。
メンバー脱退などもあったが、47都道府県ツアーやイベントの出演などライブ活動は活発で、シングルもコンスタントに出している印象があり、インストアイベントも多い。
ブログやTwitterを見る限り、公DはRoyzの中ではメインコンポーザー*15的役割を果たしているようで、楽曲をちゃんとCDで聴く*16のを楽しみにしていた。
あんなに「キリトキリト」言っている公Dなので、キリト感が(良くも悪くも)あるのかと思っていたが、そんなことはなかった。


なんというか、ちゃんとキラキラしている。


音楽的知識がほぼない上に語彙が貧相なので、これが適切なのかわからないが、ちゃんとキラキラしていると思った。
見た目と音楽が一致していると言うか。
勿論、見た目と音楽にギャップがあるのもヴィジュアル系ならではの魅力であるのは間違いないのだろうけど、Royzは見た目がキラキラしてて、音楽もキラキラしてて、メンバーの見せているキャラクターもキラキラしている。


めちゃくちゃ良いな、と思った。
楽曲自体も勿論良いのだけど、ヴォーカルの昴くんの声に歌詞も曲もとても合っていると思う。
ひとつのバンドとして、バランスとまとまりが良いのかもしれない。


わたしは爆裂強火キリター公DのいるバンドとしてRoyzを見ているからかもしれないけれど、あれだけキリトが好きでことあるごとに黙ってられないくらい「好き」が溢れ出てる公Dが、自分がメインコンポーザーのバンドで、こんなにバランス良く「好き」を匂わせないことが出来るんだと思った。
多少の「ぽい」はあるかもしれないけれど、「PIERROTっぽい」や「キリトっぽい」よりも「2010年代に求められているであろうキラキラ感」が一番に来ていると思う。
ある程度の様式美があるヴィジュアル系にとって、「ぽい」ことは、リスペクトがあればそこまで悪いことではない*17のかなと思うようにはなったけど、あれだけの「好き」が溢れているのに、「好き」に引き摺られずに中心には「自分たちのバンドらしいキラキラさ」があるんだなと思った。
ベストを買ったと言うツイートにRoyzのファンの方から「ベスト盤の曲はバンドとして発信したいものだと思うので、アルバムやカップリングにはThe公大曲!と言った感じのものもあります」と教えていただいた。
ベストを聴いて、俄然気になったので、取り敢えずベストの前のアルバムはタワレコでポチって置いた。


公DはAngeloのライブを見に来た後、割とすぐに「はい、それ昨日キリトがMCで言ってたやつ~!流石~!」となるようなツイートをしたりしていて、すぐ影響を受けるタイプなのかと思っていたけど、同じステージの上に立っていることに対しては確固たる信念があって、それが公Dがキリトから受け取った信念でもあるのかなあと思いながら、今日Royzのベスト盤も聴いている。

*1:公Dのアメブロのタイトルが赤髪思考回路でTLで話題になったのが最初だったはず。キリトのアメブロのタイトルは日刊思考回路で思考回路という書籍も出版している

*2:公DのRTでAngeloのレポを知ることすらある

*3:2016年8月までアメブロ、現在はLINEブログ

*4:特にアメブロ

*5:Dir en greyとかDir en greyとかJanne Da ArcとかDir en greyとか

*6:雑誌のインタビューでアイジャーだと言っていた、PrideVisionかな?

*7:タッキーこと滝沢秀明

*8:PIERROTがMV撮ったのと同じライブハウスでキリトと同じような手袋つけてMV撮ったりしてた

*9:次があるなら公Dとheidi.の桐ちゃんは絶対呼んでください

*10:PIERROTが好きなバンドマンの意味のネットスラング

*11:よかたんはキリトの生き様に忠実なので、多分それであんまり話さないんだと思ってる

*12:メンバーオフィシャル稼働は2016年8月と遅め

*13:cali≠gari青さんの有難い教え

*14:最大キャパ中野サンプラザ、次のツアーファイナルは豊洲PIT

*15:楽曲のクレジットは大体Royz名義

*16:つべにアップされてるMVは見てた

*17:この「ぽい」の匙加減が神の領域で上手いのが金爆のキリショーだと思ってる

チェキはどこから来たの?

【2019/8/14追記しました】

※個人の独断と偏見に寄る考察ぶった感想です。グーグル先生に聞いてウィキペディア先生が教えてくれた情報とVkDBで検索した情報で構成されています。



TLに流れてきたメンズ地下アイドルについてのブログ記事、大変興味深く読んだんですけど、この記事や他の記事でもメンズ地下アイドルの文化はV系バンドの文化からの流用なのでは?といったようなことが言及されていて、このブログをツイートしていたライターさんもバンギャルにも読んで欲しいと言う一文を添えているし、最前管理とかはまあ参考にしている部分*1はあるだろうなとは思うんですけども。

記事やツイートの書き方だとメンズ地下アイドルの文化≒V系の文化と捉えられがちにはなりますが、

こちらでもご指摘がある通り、V系のチェキは大体メンバーがピンで写っているチェキのランダム販売が主流*2なので、ツーショチェキ(接触)のみを売るメンズ地下アイドルとは似て非なるものだとは思う。
というか、女性ファンならではのってありますけど、ツーショチェキの起源は多分メイドカフェだし、ブログ記事の内容読む限り、現場至上主義なのもメイドカフェに近い*3と思う。
わたしは一時期、後輩とランチにメイドカフェ巡り*4をする趣味を持っていたので、その辺りはそこそこ知っているんだ(詳しくはない)
メイドカフェも元祖って言われてるキュアメイドカフェはツーショチェキないです。カレーが美味しい。ツーショチェキが爆発的に認知されたのは多分AKB劇場下の@ふぉーむカフェか電車男のロケ地で有名なぴなふぉあ



それはそれとして、こういう風に記事になった時にV系の文化として認識され始めているチェキ(ここではピンショチェキのランダム販売のみとします)はどこから来たの?

これはこの記事を見て、記事とはあんまり関係ないけど最初に思ったことなんですよね。
最早V系独自の文化扱いになっているにも関わらず、V系のチェキは発祥が明確になってない(はず)。
結局、初めて売り出したバンドはどこなん?って言う素朴な疑問。
この記事を見た方が何人かこのバンドでは?というような内容をツイートされてましたが、わたしがTLで見掛けただけで4バンドは名前が出ていたので、やはり「ここだ!」というバンドは明確になっていない様子(なおTwitter検索調べ)

そもそもチェキ本体の発売が1998年10月*5からなのと、発祥なのでは?と上げられていたバンド*6の中で一番結成が早かったバンドが2000年で一番遅いバンドが2003年だったので、物販に登場したのは2004~2005くらいなんじゃないかなーとは思う。
その前も多分アー写の生写真は売っていたような……。

わたしが最初にチェキを買ったのは2010年のディクティターズバディーズ*7の時だったと思うんですけど、その時にはすっかり文化として定着していた感はあった。
2011年のthe Pumpkin Headの復活の時にも買ったけど、2007年の解散時にはチェキなかったので、定着したのは00年代後半になってからなのかなあ?といったところ。
グーグル先生で『チェキ バンド名 🔍』すると2008年、2009年解散のバンドでもヒットするので、多分大幅に外れてはいない、と思う。

あとやっぱチェキはインディーズの中でもマイナーバンドが売るものみたいな偏見があって、「チェキなんて」的な発言をするバンドマンもいるし、Tシャツやタオルなんかに比べると金銭に直結しているように見えるので、おおっぴらに「うちが始めました!」みたいなことは言いづらいのかも知れない。



文化だ文化だとここまで書いてきたけど、このチェキ、バンドマンやバンギャルの中には割と否定的な人も実は多い。
わたしも買うまではそうだった。
なんかこう、漠然とした「音楽じゃない物を売ってる」「楽して儲けてる」みたいな思いがなんかあったんですよ。
いや、冷静に考えれば、じゃあTシャツやタオルは音楽なのかよって話だし、パンフやアー写の生写真と代わらずメンバーが写ってるのに、なんでチェキだけやり玉に挙がるんだろうなって考えるとやっぱ「楽に儲けてる」的な印象なのかな……?

でも、よくよく考えればチェキって物販としてやっぱそれなりに優秀なんですよ。
初期投資は15,000円くらいのチェキ本体、フィルムは1枚あたり80円くらいで写真を撮ることで500円*8の物販が出来上がり。
パンフどころかTシャツやタオルの在庫を抱えられないようなお金のないマイナーバンドでも出せない額じゃないし、その日の撮って出しだから、枚数ちゃんと読めば在庫も抱えなくて済むし、売れなくても在庫が嵩張らないし、売れたら売れたで追加も出来るっちゃ出来る。
ファンにとってもこの世に1枚しかなくて、単価も低め。えっ、優秀……。

だけど、チェキって意外に楽じゃなかったりもする。在庫を抱えるリスクや多額の製作費は掛かってないけど、チェキって結婚式の二次会とかで撮って、「メッセージをどうぞ!」みたいな感じで使われることもある*9ので、撮ったことある人も結構多いと思うんですけど、フィルムが最大10枚しか装填出来ないこともあって、撮るのに結構時間が掛かる。
某バンドマン*10が「1000~1500枚撮ってるけど売り切れたらゴメン🙏」とか「今(4時)からメイクしてチェキ撮ります!今日の一番手は2時から準備してる!」って投稿してて、戦慄した。
4時はかろうじて早朝だけど、2時って深夜やんけ(真顔)

そう、V系のチェキはチェキが売れるようになればなるほど、負担も大きくなるが、売れているので止められなくなる魔のシステムでもある…!

1000枚チェキ撮れば、その日の売上は50万だけど、メンバー以外にメイクさんとかローディーとか写真撮る事務所の人とかが深夜2時や早朝4時から稼働してることを考えるととても楽して儲けてるとは思えないけど、1000枚売れて50万の売上があったら、止めるに止められない……。
そうなると本来メインのはずの音楽のリハやらなんやらに支障を来しそうなのは想像出来るので、そういう意味では音楽が本業なのかチェキ売るのが本業なのかって思う人が出て来るのはまあ、わかる。
毎回100~200撮って売り切るくらいの規模の時に値上げするなり、止めるなりある程度の見通しを立てて置かないといずれ大きな負担になる物販だとも思う。
まあ、これは鶏が先か卵が先かって話だけども。



ここからはもう想像と言うか妄想の域なんですけど、チェキって最初はパンフやアー写の代わりで、バンド側は初期投資も在庫のリスクも少なく出来て、ファン側も低単価で被りがなくて、トレーディング要素も楽しめるように考案されたんじゃないかなーって。

ただ、この世に1枚しかない推しの写真ことチェキ、そら欲しいし、数もあればあるだけ嬉しいよね?って言う収集欲と所有欲がめちゃくちゃ刺激されるんですわ、チェキは。
チェキが麻薬って言われる由縁はここにあると思っていて、だからこその売上と広がり具合なのではないかと。
でも、なんだかわからない後ろめたさがあって、発祥したバンドも出来た由来も不明確なV系のチェキ文化。



本当に、チェキってどこから来たの?





【2019/8/14追記】

2019/8/7 令和最初の渋谷が大変の日にV系チェキの起源がわかりました!


V系チェキ文化の起源はINO HEAD PARK!!!!!
富士フイルムのチェキの歴史に是非載せて欲しいですね!!!!!

*1:最前云々は地下アイドルでもある

*2:メンバー全員と写るチェキやツーショチェキもインストアイベントであるけど、あくまでもインストアイベントなので必ずCDかDVDは買うからどっちかと言うとAKB寄り

*3:メイドカフェの方がちゃんとしたサイトあるし、CDも出してるけど

*4:当時居た部署が秋葉原にあった

*5:Wikipediaだと1999年から展開って説明にあるけど製品項目は1998年10月発売になってる程度の情報

*6:不確定なので一応伏せた

*7:花少年バディーズによるPIERROTのコピバン

*8:バンドに寄っては1000円

*9:富士フイルムが推奨する本来の使い道は多分これ

*10:2016~2017年の発言。「チェキ 値上げ」でツイ検索すると出て来る

2018年下半期現場まとめ

年末らしくまとめてみる。


ライブ・舞台
0711 lynch.@タワーレコード渋谷
0725 ムック@恵比寿LIQUIDROOM
0727 Angelo@Zepp DiverCity

0805 アルルカン×MERRY@恵比寿LIQUIDROOM
0812 KEEL@下北沢GARDEN
0828 lynch.@柏PALOOZA
0830 lynch.@HRさいたま新都心

0902 キリト@川崎CLUB CITTA
0904 Leet speaker主催@池袋Black hole
0909 ライカ・ザ・ライブ@Zepp DiverCity

1002 有村竜太朗@Zepp Tokyo
1003 ビジュアル系研究会@LOFT PLUS ONE
1004 Angelo@豊洲PIT
1006 Plastic Tree@神奈川県民大ホール
1017 MUD FRIENDS@高田馬場AREA
1030 MERRY@HOLIDAY SHINJUKU
1031 MERRY@HOLIDAY SHINJUKU

1104 lynch.@TDCホール
1105 ムック@TSUTAYA O-WEST
1107 MERRY@恵比寿LIQUIDROOM
1112 ミュージカル『TOP HAT』@東急シアターオーブ
1114 ミュージカル『TOP HAT』@東急シアターオーブ
1115 Angelo@TSUTAYA O-EAST
1121 Angelo@新宿BLAZE
1122 Angelo@新宿BLAZE
1124 MERRY 鐵BDイベント@LOFT HEAVEN

1224 マイナス人生オーケストラ@TSUTAYA O-WEST
1225 Angelo@TSUTAYA O-EAST
1229 Plastic Tree@TDCホール
1230 Plastic Tree@TDCホール


その他
0818 居酒屋えぐざいる


映画
銀魂2
カメラを止めるな!
ボヘミアン・ラプソディ
ファンタスティック・ビースト2


以上、30現場に居酒屋えぐざいる、映画が4本ですかね。
7月に異動したので、夏少なめにしたのに、慣れたら10月11月と本能のままに現場に行ってしまいました。3ヶ月で慣れたってことなので、良いことだ!多分!
しかし、昇進したのはいいものの、今の部署にいる限り、毎月1日が全く休めない状況になってしまったのと、部署の場所が変わったので、家からは近くなったけど、ライブハウスから遠ざかってしまった問題…。
バンギャルと仕事のバランス難しい!

2018年はheidi.のワンマンに行けなかったことが心残りなので、来年のライブは早々にチケを押さえました。
2019年も引き続き自分のペースでと思っていましたが、マイナス人生オーケストラが解散してしまうので、そこは出来るだけ悔いないようにしたいですね。

好きなバンドマンの誕生日イベントに行った話。

NMNLになって早6年、ついに贔屓の誕生日イベントに行ってきたぞ…!


https://www.instagram.com/p/BqjP8rEl6Du/
本日でした……


内容はこちら。
(オフィシャルから一部引用)

CORE & MERRY ONLINE Presents
テツBIRTHDAY企画創立17周年記念
「第3回 羊学園鐡組文化発表会」

2018年11月24日(土) 12:00~
LOFT HEAVEN


◇テツさんメインのライブ映像
東名阪ツアーとハロウィンライブが中心でMCや楽屋映像も有


◇ベースクリニック
原曲試聴
東名阪ツアーで最初にやった新曲(バンド内通称テツ曲)
自意識過剰型木偶人間
演説~シュールレアリズム~


ベース生演奏(他同期)
夜光
Fleeting Player
F.J.P
Sheeple


◇ツーショチェキ



武道館常連バンドからバンギャル人生を始めたせいか、めっきり接触イベント*1と縁遠い人生を送ってきましたが、ここらでひとつ今時のバンギャルもすなる接触イベントといふものを、オバンギャもしてみむとするなり…!と言う気持ちで参加を決意。
一人で参加すると行き倒れになる可能性があるので、他贔屓にお願いして一緒に参加していただいた。転ばぬ先の杖。
バンギャル20年近くやってますけど、バンドマンとチェキ撮るの、人生で2回目なもんで(真顔)、開場前から「大丈夫ですか?」「だいじょばないです…」を幾度となく繰り返し、最早介護されている状態でしたが、人間の形を保ったままでいられたので良かったです。
大変お世話になりました…。



以下、レポと言うより備忘録的な。

開場は11:30からでしたが、物販開始が10:30だったので、物販開始ちょい過ぎくらいに会場着。
渋谷のライブハウス群とは結構違う場所にあるんですね、LOFT HEAVEN。渋谷駅からは10分掛からないくらいのオフィス街にあるビルの地下なんですけど、階段が狭い…。


物販はTシャツ(4000円)、トートバッグ(2500円)、A3ポスターカレンダー(1000円)、A6サイズパンフレット+DVD(2000円)、アクリルキーホルダー(800円)、テレカ(500円)で全種買い10800円を予定していましたが、テレカがテレホンカードじゃなくて、テツのトレカでテレカだったため、Tシャツとポスターカレンダーをやめて、トートバッグ、アクキー、パンフ、テレカ20枚の15300円に変更。
テレカは当たり付で当たるとチェキ。
20枚買ったら2枚当たりました!やったね!


https://www.instagram.com/p/BqkajrQlJhl/
テレカの当たりのチェキです。


キリエは ねんがんの ひいきの チェキを てにいれた!


2年前、テツさんのチェキ欲しさにチケットないのに名古屋遠征しようかどうか迷ってたくらいなので、マジで念願のチェキである。
飾る用のチェキ用スタンド買わねば。


階段が狭いのとテレカを選ぶのに時間が掛かるせいか、物販の進みが遅いんだけど、開場時間が近付いても中々物販を切らないので、開場出来ないのでは…?と思った通り、結局開場は7分くらい押したかな。
それでも、今回のイベントは全席指定だったのでね…人数的にもちょっとくらい押しても開演時間までにはすっかり入りきったので、まあまあまあまあ。


物販買い終わって、開場待ってたらネロが普通に渋谷方向から歩いてきて、他のメンバーの出演はないのでは…?と思ったけど、来ないとは確かに言ってはなかったな…と思いながら入りするのを見送った。
ネロは常にネロなので、ついつい(ネロだな…)みたいな表情で見送ってしまうね…。


LOFT HEAVEN、新しい会場だけあって綺麗でしたね。ステージの上にヒラヒラが着いてて、テツさんはそれがお気に入りらしく、「開演まで幕を締めておこうかと思ってたんだけど、折角綺麗なステージだから、見てもらおうと思って幕を開けてた」的な話をしてましたが、ヒラヒラを…見る…とは…?


機材トラブルがあったらしく、開演も約5分押しくらいで開始。
最初は映像発表会ってことでテツさんをメインとした10~11月の東名阪ツアーとハロウィンライブの映像、楽屋映像やテツさんの自撮りの映像も。
東名阪でも今回のイベントの告知をするMC部分があって、毎回ガラにダメ出し的なことをされてるシーンがあって面白かったですね。
名古屋かな?ドラムの足元に置いてある仮面を紹介するところでガラに振っておいて、拾わないって言うところがあって、ガラと「滑らされた…」「前回、次のイベントの話をする時に紹介してくれなかったから、倍返し」的な話をしていて、なんかすごい良かった…(語彙力の喪失)
ハロウィンライブ、初日も二日目もテツさんの仮装が美しすぎて即死案件過ぎたので、映像で見られたのは良かったんですけど、テツさんナチュラルボーンイケメン過ぎて、自分の天才的顔面の需要が判ってないのか、多分今回のイベント用に設置されたテツさん用カメラの横のお立ち台に立ってしまい、本来の見せ場のイントロ部分を演奏している間、テツさんの着物の足元と草履しか映ってない映像を自分編集で出してくるから、テツさんは本当にテツさんである。
しかも、そのテツさんの足元と草履の映像は画面の左側に寄ってて、テツさんがお立ち台に立っているので所在なげにギター弾きながらうろうろしている健一が中心に映っていて、健一贔屓にも是非見てもらいたい面白シュール映像でしたね。


映像自体は15分くらいあったかな。
映像終了後にステージにテツさん登場。
テツさん「映像、裏で見てたんだけど、俺って早口だよねぇ。今後はそういうところも気をつけていきたいとは思ってる。まあ、治らないだろうけど」
これ、舌の根の乾かぬうちどころのスピードじゃなくて、めちゃくちゃ笑ってしまった。
ステージにコージーコーナーのチョコケーキが置いてあって、ケーキを持ち上げながら、「俺、一昨日誕生日だったんだよね。おめでとう、俺」って言いだしたのも面白かったし、この後も度々ケーキを持ち上げるんだけど、蝋燭消したり、ケーキ食べたりするイベントは発生しなくて、結局最後までそこに置きっぱなしだったケーキ(なぜかハッピーバースデーのチョコプレートが3枚ある)
「MCのシーン、最近怒られてる、ダメ出しされてることも多いんだけど、まあ俺のことを考えてくれてるからこそだしね。やめるつもりもないから」って良い笑顔(最高に美しい)で言ったの、テツさん過ぎて、最高でしたね。
反省はしている。が、後悔はしていない。やっぱ反省もしていない。みたいなこの感じ!


映像の後にちょっとトークとネロの軽い挨拶を挟んで、本日のメインのベースクリニック的な部分へ。
まず、ベースはどういう楽器かって言うところとピック、指弾き、スラップのやり方を実演。
「MERRYは静かな曲でもしっかりとした音(この表現曖昧…)を出すから、ピックが多いかな」とのこと。
スライドをする場合としない場合の聞こえ方の違いとかも実演してくれました。
「あるとないとじゃ色気が違うと思うんだよね。バンドの中でもベースは色気の部分を担ってる楽器かなって思ってる」と言った発言もありましたし、ベースは色気のある楽器には完全同意しかないですね…!


「原曲を聴いてもらうのは正直恥ずかしい部分もあるけど、今日来てくれてるような人たちには晒してもいいかなと思って」と言うことで、バンドの選曲会議に出す状態の原曲を三曲試聴。
最初の新曲はテツさんの原曲→結生くんのアレンジ→テツさんのアレンジ→バンドでのあれこれでほぼ原型は残ってないパターン。
自意識過剰と演説はそれなりにフレーズが残ってる感じだった。
テツさんの作曲はベース弾いて、ドラム打ち込んで、ギターも自分で弾いてるけど、「作曲で使っているギターは結生くん健くんのギターと結構違うので、印象が大分違う感じになる」と言うことで、最近新しいギターを買ったそうです。
歌まで入れてる状態のもあるらしいけど、それは恥ずかしいし、ボーカルが一番印象変わるからってことで視聴はなし。
※客側から結構聴きたいって声は上がったけど、「間違えて流すと嫌だからこのPCには入ってない」と徹底した防御態勢だった。


原曲試聴の後はベースの生演奏。
ボーカル含む他のパートは同期でまずは夜光。
「ずっとレトロロックでやって来たけど、更にその先を目指して」的なことを言ってたと思うんだけど、Fleeting Playerの時だったかもしれない…。
Fleeting Playerは夜光とは違った印象の曲でってこととこういう曲があってこそBeautiful Freaksがって話だった気がするから、やっぱりレトロロックの先の話はここだったかも…?
F.J.Pはネロの曲でってことで、テツさん曰く「ネロさんの曲はね、忙しいんだよね。俺も忙しいけど、結生くんはもっと忙しい。でも、俺、ネロさんの曲好きだから」ってことなんですけど、ネロ来てるのにめちゃくちゃまっすぐ言うなあと思うなど。
最後は「今後のMERRYの代表曲になると思ってる」とSheepleを。
「結生くんは本当にベースに厳しい(細かいだったかも)んだよね。最近自分でもベースを弾いてるしね。でも、細かくみてくれるのは有難いよね」って言ってて、F.J.Pのネロの時もだけど、テツさんってめちゃくちゃポジティブと言うか、基本的に良い方向に捉えるし、まるでイヤミがない感じがしてて、なんか本当に好き…ってなりますよね…好き…。


このベース生演奏の途中で「こういうイベント面白いと思うから、是非とも他のメンバーにもやって欲しいんだよね」「自分の楽器以外は同期で流して、トークして…俺は3回もやってるから心が強いのかも」「俺って自由だよねぇ」的な発言をしてたんですけど、顔とか手とか指とか見てたので、どの曲の辺りだったかは曖昧ですね…テツさん、顔が良過ぎて、顔を見ると記憶が飛ぶな…。
今回、席が前方だったこともあって、大体正気じゃなかったけど、「他のメンバーにもやって欲しい」って言った時は脳内ですぐに(健一は絶対無理では???)ってツッコミが出て来たので、多分イベント中唯一正気だった瞬間である。
後は大体(それはさておき顔が良い!)ってなってた。


F.J.Pの時かな?エフェクターかなんかを踏んだら、ベース弾いてないのに音がして、「今フォーンって音がしてるでしょ?これ、アンプが負荷を掛けないでーって音なんだけど、やっぱMERRYの激しい曲はこれくらい音を出さないとってこともあって…心の中では毎回ごめんねって謝ってるけど、曲のためだからしょうがないよね」的な内容を話してくれて、謝るけどやめないの、テツさんだなって思うなど。
あと「フォーン」の言い方が大変可愛かったですね。


開演が押したこともあって、Sheepleが終わった時点で大分押してたようで、そのまま終わりの挨拶。
今日は来てくれてありがとう、またやりたい的な内容だったとは思うんですが、ツーショチェキが目前に迫ってきていて、最早この辺りは記憶が曖昧。


テツさんが一回下がって、暫し待ち。
フロア後方で椅子に座ってのツーショチェキ撮影で終わった人から退場形式だったわけですが、もう本当に気が気でなくて、ここでも「大丈夫ですか?」「だいじょばないです…」を繰り返していた気がする…。
Twitterにリアタイポストしてましたけど、マジで指が震えており、緊張が凄い。
バンギャル人生はそこそこの長さがあっても、接触有のイベントなんて数えるほどしか行ったことないので、ツーショチェキなぞ、ひのきのぼう持ってメラしか唱えられないのにラスボスに挑むような心持ち。
お願いすればハート作ってもらえたり、ポーズ揃えたりしてくれたようなのですが、そんなイオナズンみたい高度な呪文は唱えられるわけがないので、さっと座って、「よろしくおねがいします」、さっと離れて「ありがとうございました」の他に「lynch.とのイベント楽しみにしてます」も言えたので、これはもうヒャドを覚えたな(レベルアップ音)


しかし、ツーショチェキで完全にHPMP消費してしまったので、その後は大分HP1のまま渋谷をうろついていましたね…ど、動悸と息切れが…!
結局、ランチにもお付き合い頂き、なんとか人の形を取り戻してから帰路につきました。


イベント自体は本当に面白かったので、テツさんに限らず他のメンバーにも是非やって欲しいし、なんなら他のバンドにもやって欲しいですね!
特に原曲試聴は作曲の仕方とかインタビューで触れることもあるけど、実際に聴くとやっぱりこんなに違うんだなーって思ったし、メンバーごとに使う機材や作り込み方とかも違うだろうし、これは本当にやって欲しいです。
筋肉少女帯がアルバムに原曲を収録しているのをみて思い付いたと言う話もしていました。


今まで接触イベントを慣れてないを理由に避けてきたんですけど、やっぱ参加すれば楽しい(HPMPはほぼ0になるけど)し、高度な呪文を使う人たちの場慣れ感を見るとこういうのはやっぱ経験値だな…と思うので、折角機会があるなら参加してみるのも良いなあと思いました(小並感)

*1:CD発売時期にショップで開催されるインストアイベントが主。握手会、サイン会、チェキ会(好きなメンバーとツーショだったり、全員とのショットだったり)、特典お渡し会などが接触トークイベントやアコースティックライブは非接触扱いだと思う。ライブ終了後にチェキが撮れたりする接触イベントもある。

『すべての道はV系へ通ず。』を読んだ。

すべての道はV系へ通ず。

すべての道はV系へ通ず。

※まあまあ内容に触れてるから、ネタバレ注意!







ピエラーにはお馴染みの市川哲史氏とヴィジュアル系に詳しいライターの藤谷千明女史の対談形式の共著の本作を漸く読み切ったので、感想を書いてみる。


市川哲史氏の著書は『逆襲の<ヴィジュアル系>-ヤンキーからオタクに受け継がれたもの』も買ったんですけど、基本的に解釈合わないんですよね。でも、キリトのことを褒め称えてくれるので著書は買っちゃうし、記事も読んじゃう…!
ヴィジュアル系に対する解釈はマジ合わないけど。


解釈と言うか、まあこっちは完全に観る側の人間なので、ステージ側に近い評論家の方とは視点が違うので、見えるものが全く違うのはわかるんですけど、市川氏が想定している「ヴィジュアル系のファン」に多分「かつてのわたし」は含まれてないんだよなーって言う気持ちがあってですね、だから語られる内容にいまいち納得が出来ないんですよね。

前作の副題にもある「ヤンキーからオタクへ受け継がれたもの」もだし、今作の章タイトルにも「ヴィジュアル系がヤンキー文化だった頃」とか「ヤンキーからオタクへの変容」とか「日本のロックとは地方の特産物である」とかあるように、ヴィジュアル系は元々地方のヤンキー文化的な文脈で語られていて、実際バンドの中の人はヤンキーが多かったのも事実だとは思いますけど、ファンは割と早い段階で「都会(首都圏)の(比較的高学歴)オタク」を取り込んでましたよね?



今の30代がヴィジュアル系に初めて触れたのって「アニメの主題歌」だった確率、かなり高いよね???



GLAYヤマトタケル)もL'Arc-en-Ciel(DNA2)もPENICILLIN(すごいよ!マサルさん)もSIAM SHADEるろうに剣心)もSHAZNA神風怪盗ジャンヌ)もPIERROT(神風怪盗ジャンヌ)もDir en grey浦安鉄筋家族)もPlastic Tree金田一少年の事件簿)もアニメのOPかEDやってたっしょ???
しかも、デビュー曲~5枚目以内の結構早い時期にやってるはず。
(当時は売れるにはテレビのタイアップ必須!みたいな感じでノンタイアップでオリコン1位になったLUNA SEAはそれでも話題になった)


ヴィジュアル系が女子供のものって言われやすいの、ここにも原因が割とあるんじゃないかなとは個人的には思っていて、90年代のアニメって平日の17時~19時台の子どもが見やすい時間にやってた反面、やっぱ内容は今の深夜アニメに比べれば子供向けだったと思うし。
平成も終わる今、アニソンもすっかり文化として定着してるけど、90年代はやっぱ子供向けとして扱われてたし。
※当時ヴィジュアル系の主題歌はタイアップ色が強くて、ちゃんとアニメの主人公やタイトルが入ったアニソンより下に見られていたと言うか、割とちゃんとしたアニソンが良いなって言う原作者とかも居た。


あと、なんで「都会の」って付けるかと言うと17時~19時にやってる反面、全国ネットで同時間にやってるアニメは超有名どころばかりで地方は時間が違ったり、そもそも見られないとか普通にあったので、今作の共著者である藤谷女史(山口出身)やマンガ描いてる蟹めんま先生(奈良出身)もそこのところにはあんまり触れてないんですよね。
ヴィジュアル系を好きになってからのことを語ってるから触れてないだけならすいません。

自分で好きに形成出来るTwitterのTLなので、偏ってるのは承知なんですけど、わたし(lynch.葉月と同い年)と同年代のフォロワーさんも元ヤンみたいな人はほとんどいないけど、元オタク現オタクは多いし。
同年代でなくても、00年代以降でもJanne Da Arcブラックジャック)、シド(黒執事鋼の錬金術師)、ナイトメア(DEATH NOTE、魔人探偵ネウロ)、LM.C(家庭教師ヒットマンリボーン、ぬらりひょんの孫)などなどアニメの主題歌から入ってきた人もそれなりにいると思う。

今作で高学歴を明らかにしたオタク寄りの文化系のバンドマンとして涼平(ex.彩冷える、ex.メガマソ)が上げられてるんですけど、バンドマンだけがそこから文化系寄りになってたわけじゃなくて、当然ファンもその時点で文化系寄りに徐々にシフトしてると思っていて、作中で「90年代はV系=ヤンキー文化」って言われてるけど、ぺこがIZAMに出会った90年代後半には都会(首都圏とか名阪とか)のオタクは相当数入って来てると思うんですよ。

折しも、この時期はまさにV系ブームでライブも大体ホールでやってて、ライブハウスに行くより遥かにハードル低いから、割と抵抗なくライブに行けてた気がする(そして、その後FCに入ってライブハウスのライブに行って洗礼を浴びる)

だから、わたしの体感では90年代後半の時点でヴィジュアル系はかなりオタク文化系に取り込まれていて、(発祥の起源が切られてないので、80年代後半だとしても)既に歴史の2/3がオタク文化系寄りだと思ってるんですけど、市川氏は発言を見る限り、ここ10年くらいを想定している感じ。



これはわたしの個人的な感覚なんですけど、多分↓こういう齟齬がある。


市川氏の考えてると思われるヴィジュアル系
発祥から00年代初期
バンド(ヤンキー)←ファン(ヤンキー)

00年代中盤~現在
バンド(オタク文化系)←ファン(オタク文化系)



わたしの考えるヴィジュアル系
発祥から90年代中盤
バンドマン(ヤンキー)←ファン(ヤンキー)

90年代後半~00年代中盤
バンドマン(ヤンキー)←ファン(オタク文化系)

00年代後半
バンドマン(オタク文化系)←ファン(オタク文化系)


この途中のバンドをやってる中の人はヤンキー寄り(わたしが好きなバンドマンだとキリトとかミヤくんとか)だけど、ファンはオタク文化系寄りって結構早い段階だと思うんですけど、バンドマン側にいる市川氏には見えないと言うか、バンドマンがオタク文化系に寄って初めて、オタクに変容したなって考えてるんじゃないかなーって。
だから、年代に対する解釈が合わねぇ(結論)


まあ、実際問題としてTwitterのTLじゃないけど、同じバンドのファンでも価値観が似通ってる人と連む傾向が強いので、同年代でもヤンキー色の強い人は居たとは思うんですけど、それでも今現在同じような経路でバンギャルやってる同年代の人もそれなりにいるわけで、なんか「かつてのわたし(たち)」見えてます???って気持ちにもなる。

昔、仕事で広告代理店のえらい人と話したことがあったんですけど、その人がわたしをバンギャルと知らず「ヴィジュアル系のファンの4割は水商売」的なことを言った時はマジで「お前は何を言っているんだ???」ってミルコ・クロコップ顔になったんですけど、「広告代理店」の「えらい人」が接する(アピールしてくる)バンギャルはまあ、そうなのかな…と言う気持ち(ザ・偏見)もあり…。



人間は自分の周りで判断しがちだから、客観的な視点を持つのは難しいし、大事だなって思うし、割と断定的な書き方だとそこに当て嵌まらない層はやっぱ共感しづらいんだよなぁと言うのが、今作の感想です(クソ長くなりました)

2018年上半期現場まとめ

7月も10日を過ぎましたが、備忘録的なまとめ。

ライブ・舞台
0105 Angelo@赤坂BLITZ
0106 Angelo@赤坂BLITZ
0107 有村竜太朗@恵比寿LIQUIDROOM
0128 キリト@ディファ有明

0203 MERRY@日本青年館
0222 新代田CRAYちーPARTY祭@新代田FEVER
0224 横浜ダブルブッキング@横浜O-SITE
0224 Angelo@TDCホール

0304 マイナス人生オーケストラ@下北沢GARDEN
0310 NOCTURNAL BLOODLUST@新木場Studio COAST
0311 lynch.幕張メッセ

0321 cali≠gari×ベッド・イン@新宿BLAZE
0324 Plastic Tree@川崎CLUB CITTA
0325 ポーの一族@TOHOシネマ六本木

0401 MERRY@HOLIDAY SHINJUKU
0404 cali≠gariディファ有明
0415 新宿ブルース@HOLIDAY SHINJUKU
0415 新宿ブルース@HOLIDAY SHINJUKU

0505 メトロノーム×MERRY@渋谷WWWE
0508 MERRY@マウントレーニアホール渋谷
0509 Plastic Tree中野サンプラザ
0511 lynch.Zepp Tokyo
0512 MERRY@恵比寿ザ・ガーデンホール
0516 方向性の違い2@高田馬場CLUB PHASE
0517 Angelo@赤坂BLITZ
0523 Angelo@新宿BLAZE
0524 Angelo@新宿BLAZE
0527 Angelo@TSUTAYA O-EAST

0603 Angelo@名古屋BOTTOMLINE
0610 アルルカン×lynch.TSUTAYA O-EAST
0628 Angelo@六本木EX THEATER


映画
バーフバリ 王の帰還
名探偵コナン ゼロの執行人
ピーターラビット

31現場(ライビュ含む)と映画が3本かな?
去年上半期よりは若干の減少…と思っていたら、去年より増えてた!5月が狂ってたからかな!?
今年はまだチケを紙切れ化してないけど、heidi.見られてないので、早めのタイミングで押さえたい。
老後の楽しみに取っておくはずだった宝塚をライビュとは言え、観てしまい(当然好きなやつなので)今後どうしていくか脳内MAGI会議…
HiGH × LOW入りの永遠の新規、そろそろLDHの現場も入りたい。ラブドリームハピネス!

7月1日付で異動になり、7月既にプラフィコと夏祭り二日目がダメになったので、仕事を上手いことこなしつつ、なんとか現場に行きたいところ。