踊ってから考える

エンターテインメント過剰摂取記録

君が人生の時、或いは知識と教養の話

新国立劇場でやっていた坂本くん出演の「君が人生の時」、6月20日に見に行ってました。
東京公演ほぼフルで申し込んだのに、1箇所しか当たらなかったので、ムックの武道館初日を飛ばすことになってしまった…お申込みは計画的にね!

で、「君が人生の時」
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/16_007982.html
※あらすじやテーマについては公式が詳しいです。

舞台は1939年のサンフランシスコ。坂本くん演じるアイルランド系のジョーはニック(演:丸山智己)の酒場に朝から晩まで入り浸り、シャンパンを飲んでいて、足が悪くて、舎弟のトム(演:橋本淳)に馬券や玩具を買いに行かせたりしながら一日を過ごしている。
その酒場での一日で出会う人々とのやりとりがメイン(ジョーがほとんど絡まないエピソードもある)の群像劇なんですけど、これがまあ半分も理解が出来ませんでしてね…?
トーリーや演出が難解とか不条理と言うよりも圧倒的にわたしの知識が足りないと言うことが原因で。

「日本の演劇がどのように西洋演劇と出会い進化してきたか」をテーマに、新翻訳で贈る「JAPAN MEETS...―現代劇の系譜をひもとく―」シリーズ。日本の近代演劇に大きな影響を与えた海外戯曲を新たに翻訳し、現在によみがえらせます。
(公式から引用)

と公式にもある通り、一応現代劇なんですけど、その現代が1939年のアメリカだからね…?もうね、空気感が全然わからん。
1939年が第二次世界大戦開戦の年ってことくらいはわかるんですけど、当時のあの広大なアメリカの!シカゴと!ニューヨークと!サンフランシスコの!違いが!わからん!
アメリカの中の感じもわからんのに、アイルランド系が~とかギリシャが~とか言われてもパッとイメージがつかない。
他にもアッシリアとかポーランドとかアラブとかも出て来るけど、全然わかりません!
そもそも当時の貨幣価値の想像もつかないので、「80ドル当たった!」って言われても、「約9000円では???」ってなっちゃうんですよね。
いや、ストーリーの中で自称舞台女優のキティ(演:野々すみ花)がトムに「2ドル持ってる?」って聞くシーンがあるので、冷静に考えれば大体予想はつくんですけど、やっぱり台詞が発されてから飲み込むまでに時間が掛かる。
他にもジョーは片脚が悪くて、若干歩行に困難があるけれど、ストーリー中でその原因は一切触れられない。
触れられないと言うよりも、わたしには推察が出来ない。
この舞台は酒場とキティの部屋の2場面しかなくて、9割以上が酒場での会話でストーリーが進む。
その中でジョーは直接的な話はせずとも「何年に」「どこにいた」ってことは言う。
西暦と場所がわかれば、そこで何が起きたかがわかって、ジョーに何が起きたか推測出来るようになってるのかもしれないし、何もなくてただ単に思い出話なのかもしれない。
それもわからない。
だって、「何年に」「どこで」「何があった」って言う知識がないから。

やっべぇ、わたし、教養ないんじゃない???
四大出てるアラでもないサーだけど全然教養ないんじゃない???
坂本くんが美しさMAXってことしかわかってなくない?????

いやもう本当に。
なんかマジマジと教養がないんだなあって実感してしまいましてね。
わたしは割と広く浅くいろいろな人を見る趣味に手を出しがちなのですが、舞台や映画みたいに出演者の演技と同じくらいストーリー、物語性を楽しむものに関してはやっぱり知識がある方が楽しめるよなあと。

もっと娯楽を楽しむために教養を身につけたいと思った舞台でありました…。

なお、坂本くんのスーツは最高of最高でしたよ!!!!!(教養はないけど自信を持って言える感想)